今日、最高裁において、強制わいせつ罪の要件について、47年振りに判例変更の判断が下されました。
今までは、強制わいせつ罪(刑法第176条)が成立するためには、
「性的意図」のもとに行われることが必要、とされていました。
性的意図のもとというのは、性欲を興奮・刺激させる目的で当該行為がなされていることです。
しかし、今回の最高裁判断において、
性犯罪の厳罰化など、性犯罪に対する社会の受け止め方の変化を反映した結果、
被害者の受けた性的被害の内容や程度に目を向けるべきであって、
性的意図があったかどうかを一律に成立要件とすることは相当ではない、としました。
ただし、事件によっては性的意図の有無を考慮するケースもあり得るとの指摘もなされています。